Q1 「瀬戸ではおひな祭りに「おこしもの」を作ると聞きましたが、その作り方を教えてください。」

A1 「瀬戸では桃の節句に「おこしもの」を作る風習があります。楽しく作りましょう!」

メールマガジン「瀬戸だより」でも紹介しました「おこしもの」。

お米の粉から作るおいしい食べ物(お菓子‥‥ではないか?)ですね。

瀬戸でも毎年作っているという家は少なくなってきたと思います。作ってみると簡単で親子で楽しみながらできると思います。家によって作り方は多少違うと思いますが、わが家の「おこしもの作りの方法」を紹介します。

これがおこしものの木型。
材料など

○材料‥‥米粉、食紅などの着色料、お湯。
○必要な道具‥‥お湯を湧かすナベかヤカン、練り鉢(ボール)、板、木型(なければ大きめのクッキーの型抜きとか、何か形を抜けるようなもの。それもなかったら自由に手で形を作りましょう!) 、筆、ざる、蒸し器など。

米粉を熱湯で練ります。熱いので注意!

1 沸騰したお湯で米粉を練ります。練り鉢かボールなどを使います。米粉2に対して熱湯1(と少しかな‥)くらいの割合が目安です。様子を見ながら必要に応じて湯を足して、耳たぶくらいの硬さになるように調整してください。とても熱いので最初は箸などでかき混ぜるように練って、我慢できる熱さになったら手で練りましょう。※沸騰したお湯を使うので火傷には絶対注意してください。

菊練り!

2 だいたいムラなく混ざってきたら、板の上で練ります。日々陶芸で腕を磨いている人は、ここは菊練りでいきましょう!菊練りなんてできない‥‥という方は、まぁ適当に練っておいても特別問題はありません。

木型登場!

3 木型に入れて形を作ります。そのまま生地を入れるとくっついて外れませんので、湿った布巾で拭いてから、木型に米粉をまぶしておきましょう。木型から外す時は入れた生地を下にしてどこか硬いところで角をコンコンと叩くと外れます。机とかで叩くと間違いなく傷がつきますから、よく考えて叩く場所を探しましょう。別の木型の角とかがいいと思います。

粉を振っておくのがコツ。
これはお雛様の型ですね。
型から外したおこしもの。

木型がない時は、米粉の素地を1センチくらいに薄く伸ばして大きめのクッキーなどの型抜きで形を抜いてもいいと思います。他にも1センチ程度の厚みになる型なら利用できると思います。でも、食べ物をあつかうものですから清潔なもので試してみてください。

また、型など使わずに粘土細工のように自由な形を作って楽しむというのもいいですね。子供でも楽しめます。

※生地は表面から硬くなってきますから、濡れた布巾でくるんでおきましょう。大量に作る時は少しずつ分けて練って作業した方がいいようです。

色付け中。

4 色をつけます。水で薄めた食紅などを筆で塗っていきます。いろいろな色を用意すると楽しいですが、あまりベタベタ塗ってしまうと食欲を失うような毒々しい出来上がりになるので、ひかえ目に‥‥。

蒸し器で蒸します。
蒸したらざるの上で冷まします。

5 蒸します。中にふきんを敷いて蒸し器に入れます。このまま蒸し上げます(ここでも火傷に注意です)。湯気が出て、表面にツヤがでてきたら蒸しあがりの目安。

蒸し上がったら、ざるなどに並べて、うちわであおいで冷まします(ここで熱いまま砂糖とかつけて食べてもおいしいようです) 。表面が乾いてきたら、これで完成。

出来上がり!米粉8キロ(!)だとこの量です。

6 お雛さまにお供えしましょう。ある程度の日持ちはします。硬くなりますから、餅のように焼いて醤油をつけて食べます。ただし焼いても餅のようには膨らんだりはしません。海苔を巻くこともしませんね。そのままどうぞ。

木型を使わず、「手びねり風」にも。
自家製の木型。イルカや○ッコロなどを彫ってみました。意外と簡単でしたよ。

7 このページを見ていただいた方から木型に関しての問合せを受けることがあります。おこしものの季節が近づくと市内で売られているのも見かけます。

 でも、 図画工作が得意だったという方は、彫刻刀で木型を彫ってみるというのもなかなか楽しいですよ。昔ながらの木型といえば「おひなさま」「羽子板」「鯛」「のし」「うぐいす」「梅」なんていうところでしょうか。自分で彫るならば子どもの好きそうなキャラクターに挑戦という手もありです。(怪我には注意ですよ!)

市内で売られている木型を時より見ますが、安くても千円以上しています。ホームセンターで端材の板を買って彫ってみれば10円程度で出来ます。