瀬戸だより 385 of せとものの話をしませんか〜加藤兆之助商店〜

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 瀬戸だより ~せとものについて話しませんか~

385号「河井寛次郎の型」という話

2013/11/02発行



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河井寛次郎家にあった家具など。

 今週はストーブを出しました。朝晩は冷えますね。11月ですもん。

 瀬戸電の赤い車両は今年度中には新しい銀色の車両に置き換わるようですが、今週はその赤い電車の1編成が招き猫モチーフのラッピングがなされ走り始めました。1月初旬まではこのまま走るようです。
 さて、先週は今、瀬戸市美術館で開催中の「河井寛次郎の陶芸ー科学者の眼と詩人の心ー」展について書きました。今回はその続きで書いていきます。
 今回の展示では寛次郎の使っていた道具なども展示されています。ヘラなどの他、石膏型も展示されていました。
 皆さん、石膏型というとどんな印象を持たれるのでしょう?手作りとは違う「量産」のための方法という感じでしょうか。確かに石膏型に泥漿(でいしょう)を流し込んで作る鋳込みは大量生産の方法でもあります。そのせいか、「石膏型を使う」イコール「大量生産可能」イコール「安い商品」というように感じがちじゃないでしょうか。

 寛次郎陶芸の特徴のひとつにユニークな形状の花器などがあります。その多くが石膏型を使用して製作しています。これは先に書いた泥漿(でいしょう)を流し込む鋳込みではなく、手で粘土を押し込んでいくものです。これで作った花器にさらに足や装飾のパーツを貼り付けて仕上げています。展示の解説にも型の原型を作る際は納得がいくまで、かなりの時間をかけて作っていたことが書かれていました。

 この展示解説を見ながら、かつて同じことを聞いたことを思い出しました。
 2009年に愛知県陶磁資料館(現・愛知県陶磁美術館)の「河本五郎」展の会場でした。ギャラリートークで作品の一点一点をお話を聞きながら見学しました。その中で大きな作品のいくつかは同じ石膏型から作られているという解説がされました。解説の陶芸作家の方が、「石膏型を使うというのは作家が製作したい形を突き詰めて行くには有効な手段」ということをおっしゃっていました。ここでは量産のための「型」という考えではなく、時間を掛けて作家が理想とする原型にたどり着き、それを作品として完成させるまでの有効なアプローチの方法として語られていした。
 河井寛次郎も同様の考えで型を利用していたことは間違いありません。

 今回の展示では石膏型といっしょに同じ型から作られた作品(完成品)も並べられていました。追い求めた器形にさらに釉薬を変えたり、装飾を変えたりと違ったバリエーションを展開して行った様子がよくわかります。
 「型」を使うという意味を深く考えさせられる展示でもありました。

 瀬戸市美術館。11月24日日曜まで。

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