瀬戸だより 315 of せとものの話をしませんか〜加藤兆之助商店〜

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 瀬戸だより ~せとものについて話しませんか~

315号 「色彩に刺激を受けた~トラモンティ展」話

2012/06/30発行



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瀬戸市美術館。

 国によって文化や風習が違います。その国の暖かさ寒さなどの環境も影響するとは思いますが、そこで作られているものにも違いが出てくる。‥‥そんなことを瀬戸市美術館で開催中の「グェッリーノ・トラモンティ展」を見ながらそんなことを考えていました。

 グェッリーノ・トラモンティはイタリアのファエンツァ出身の作家。マジョリカ焼の産地ですね。鮮やかな色使いが目を引く陶器です。今回の展示は瀬戸市文化センター開館30周年記念の特別展となっています。

 彫刻・絵画作品も展示されていますが、もちろんその中心は陶器になります。
 作家はその生涯で多かれ少なかれ作風を変化させるものです。その変化の仕方は各作家により様々です。トラモンティもその変化が大きい作家のように感じました。初期の彫刻からオブジェ、そして鮮やかな色彩。かと思えば、抽象的なフォルムに結晶釉などを施した作品群。そして、丸い大きなお盆のような陶板作品。展示室内でも時期やテーマで同じ作家の製作と思えないほどの変化を感じます。

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 そんな作品群の中で一番目を引いたのはその丸い陶板作品でした。直径は50センチくらいでしょうか。5センチくらいの厚さで縁が付き、内には鮮やかな色彩で猫や人物などが描かれています。その色彩を覆うように分厚くガラス状の釉が掛けられ(と言うより、流し込まれた)ています。その厚いガラス層はひび割れ(貫入)その色彩とともに、見方次第ではステンドグラスのようにもモザイク画のようにも見えてきます。不思議な感覚です。
 それだけの厚みに釉を掛けるために素地の土にはシャモットが混ぜられている旨の解説がされていました。シャモットは焼成した土を細かに粉砕したもので、この場合は土の収縮を少なくするため混ぜられています。分厚いガラス層の釉と素地の収縮の違いは作品自体を壊すことにもなります。
 サイズも大きく、厚みもある丸い陶板が数多く展示してあります。鮮やかで楽しくなるような絵柄は一見重厚感を感じさせないのですが、その重量が実際にはかなりあることは容易に想像がつきます。展示台の高さやその展示を見ていると、展示作業を行った学芸員などのスタッフが腰を傷めなかったか心配になってきます。実際のところどのくらいの重量なんでしょうね(図録にはサイズの記載はあっても、重さまではない)。

 瀬戸の織部などの陶器に囲まれて育った自分にとっては、こうした鮮やかな陶器は全く異質なものです。しかし、それが故にとても刺激的でもあります。
 タイトルに「イタリア・ファエンツァが生んだ色の魔術師」とありますが、間違いなく色の魔術をかけられている気分でした。
「イタリア・ファエンツァが生んだ色の魔術師 グェッリーノ・トラモンティ展」は7月29日まで瀬戸市美術館にて。

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