瀬戸だより 214 of せとものの話をしませんか〜加藤兆之助商店〜

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 瀬戸だより ~せとものについて話しませんか~

214号 「索道は峠を越えて」という話

2010/07/10発行



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赤津で撮影。画像の左奥の方から山を越えてきていたと思います。

 梅雨明けが待ちどおしい日々が続いています。夏休みまでのカウントダウンの時期ですね。それにあわせるようにプールの授業でどんどん色が黒くなっていく子どもたち‥‥。

 さて、ひとつお知らせ。東京方面の皆さん、中央区の和光並木館で「現代の瀬戸陶芸~新しい風~」という瀬戸の陶芸家7名の作品展が今月17日まで開催中です。銀座にお出かけの際は、ぜひ!おすすめです。

 今回はここ数年ずっと調べていた‥‥というか資料を探していたこと、「尾三索道」についてです。

 以前にも「瀬戸だより」に書きましたが、明治時代には瀬戸周辺の山は陶器の原料として土を掘り、窯の燃料として木を切り出していった結果、見渡す限りのハゲ山地帯になっていました。そこで、山の再生を試みる「ホフマン工事」を行っています。ホフマン工法は自然の回復力を生かす方法で、長い時間をかけて瀬戸周辺の山は再生されていきました。
 しかし、その間も陶器の生産は続けられていたわけで原料や薪をより遠くから集める必要がありました。当時は馬車や荷車が輸送の中心。より効率よく輸送する手段が考えられました。「索道」です。今で言う「ケーブル」による輸送。
 藤岡村(現・豊田市)の木瀬から戸越峠を越え、雲興寺の裏山を抜けて瀬戸市・拝戸までの14km(!)にわたる貨物専用のケーブルが昭和のはじめに存在していました。藤岡からの峠道を通ったことのある方ならば、今でも急な峠道ということをご存知と思います。あの峠をケーブルを通して物を運ぶ‥‥スケールの大きな事業だったことは想像できます。

 「尾三索道株式会社」は大正13年に設立され、その年に索道は開通、14年には運搬が開始されています。たぶん工事自体はそれ以前から行われていたのではないでしょうか。運んでいたものは登り窯で使う赤松の薪などの燃料、石粉や粘土の原料や、セメント・酒・肥料などだったようです。

 貨物の扱いは昭和5~6年をピークに減少して行き、昭和9年には事業を終了しています。減少の理由は戸越峠の道路が改修され、トラックでの輸送が増加したため。比較的短い期間の運用でした。

 峠を越えて瀬戸・赤津の山の上を運ばれていく荷物。当時の人たちはどんな驚きをもってその風景を見ていたことでしょう。もちろん、今はその索道施設は跡形もありません。資料によると古瀬戸小学校の近くに索道の原動所があって土台のコンクリートなどが残っている‥‥と書かれていましたが、実際行ってみてもよくわかりませんでした。
 当時としては画期的な大事業だったはずですが、今ではほとんど瀬戸の人にも知られていないと思います。赤津に行った時、山々を越えるケーブルと運ばれる荷物を想像してみることにします。

 この索道の存在を知ってから、いろいろな資料を探していましたがどれも似たような簡単な説明でした(たぶん出典が同じなのかな)。今回「古瀬戸洞今昔四方山話」という本の中に詳しい説明を見つけ、参考にさせていただきました。

2010/07/10

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