瀬戸だより 195 of せとものの話をしませんか〜加藤兆之助商店〜

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 瀬戸だより ~せとものについて話しませんか~

195号 「没後50年の魯山人展」という話

2010/02/27発行



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名古屋駅。この駅ビルの中にタカシマヤがあります。
電車で訪れるには便利です。

 3月が近くなるといろいろな「卒業展」が開かれます。先日も母校・愛知県立瀬戸窯業高校セラミック陶芸専攻科の終了制作展を見てきました。会場の名古屋・愛知県美術館ギャラリーでは愛知県立芸術大学の卒業展も開かれていて、普段なかなか見られない学生さんたちの作品を楽しませていただきました。

 その「卒業展」を見た後、名古屋・JR名古屋タカシマヤで開催中の「日本・ポルトガル修好150周年記念 没後50年 北大路魯山人展」(長いタイトルだね)を見てきました。
 特に意識はしていないのですが、自分の本棚を見ると魯山人展の図録や本が他の作家と比べて突出して多いのです。ということはやっぱり魯山人の作品・作風というものが好きなんでしょう。今回の展示は約57年ぶりにポルトガルから里帰りした幻の大作いわれる壁画「桜」と「富士」が名古屋で初公開されるという点が目玉となっています。貨客船の装飾として作られたという壁画ですが、書画や食器が中心の魯山人ですから「壁画」という大作はどんなものか興味がありました。

 初日の午後に見に行ったのですが、さすが魯山人というか、とにかく人人人!会場が特設会場ということでこれがまた狭い!満員電車の中で鑑賞するような感じでした。
 内容は和食器などの陶芸半分、書画半分という内容。ガラスケースの中で書画が壁沿いに掛かり、その前に陶器の作品が置かれるようなスタイル。書画に興味を持っているお客さんと陶器を見たいお客さんが同じ場所で足を止める‥‥これが渋滞に拍車をかけるといった印象です。見ている方たちの会話を盗み聞きしていると、書に興味ある人、お茶関係の人、生け花の人、食器・陶器に興味のある方‥‥とにかくいろいろな分野からの視点で鑑賞しているのがわかりました。魯山人芸術の裾野の広さを感じます。初日ということでしたが、平日昼間でもこの込み方。これから見に行かれるという方は時間帯を選んだ上、込み合うことに覚悟してお出かけください。

 魯山人の陶芸の魅力というのは「実用」ということから全く離れないことと思います。陶芸作家の作り出す食器というと個性的だったり、装飾が目立ちすぎるということも少なくありません。魯山人の陶芸は自らの美食を追求する中で、食を引き立てることに重きを置いた製作をしていたことは有名です。食材・料理が乗って一つの作品として完成するといってもいいでしょう。今でも和食や和食器そのものに魯山人が残した影響というものは少なくないでしょう。また、書画にしても乞われて製作した看板としての額も多く、書に至っても「実用」に根ざしていると感じました。
 目玉のポルトガルから里帰りした壁画ですが、思ったよりもずっと小さいものでした。大きな桜のほうでも畳ほどのサイズだったでしょうか。今、瀬戸の街を歩いていてよく見かける陶壁をイメージしているとどうしても小さく感じてしまいます。作品自体も「陶器」ではなく板に描かれたもので、「桜」の方には貝殻や陶片が木を掘った後にはめ込まれていました。魯山人の作品としては珍しい部類でしょう。

 和食器というものを考えるならば、どうしても魯山人は避けられない大きな存在と再確認した展示でした。
 3月8日まで、JR名古屋タカシマヤ10階特設会場。入場料は一般800円となっています。

2010/02/27

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