瀬戸だより 154 of せとものの話をしませんか〜加藤兆之助商店〜

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 瀬戸だより ~せとものについて話しませんか~

154号 「生誕90年 河本五郎展」という話

2009/05/16発行



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愛知県陶磁資料館。

 瀬戸市の愛知県陶磁資料館で現在「生誕90年 河本五郎展」が開催されています。当時の陶芸の枠からはみ出すような斬新な作風で独自の作品世界を展開した作家です。異端とかの評価も受けることもあったようですが、瀬戸をはじめ、現代の作家たちにも多くの影響を与え続けている、そんな印象を持っています。

 先週の日曜日、ちょうど午後からギャラリートークが行なわれるということを聞き、出かけていきました。展示を見ながら作家の関係者から説明を受けつつ会場を巡るというものです。
 今回の講師は長男で陶芸作家の河本太郎さん、陶芸作家の亀井幸一さん長江重和さん、ギャラリーの中林幸雄さん。
 陶芸家3人の息のあった掛け合いのような会話も楽しかったのですが、作品の完成に至る過程、制作のバックグラウンドというものが隠すことなく語られていることが非常に興味深いものでした。河本さんは親子の関係から、亀井さんは実際にみた制作の現場から、中林さんからはギャラリーと作家の立場から、その作品のみでなく人間・河本五郎の姿が見えてきました。
 作風が変化する、新しい作品群が生まれる‥‥そのきっかけに家族であったり、周りの環境であったり、時代であったりと、当たり前なんですが作家である前に「人」であることをあらためて感じさせられました。特に河本五郎さんが養子に入った染付の名家・河本礫亭氏との、また長男の太郎さんとのそれぞれの父子関係のなかで作風を大きく展開したり、新しいシリーズが生まれたりというきっかけになったような話を面白く聞きました。

 生誕から90年、亡くなられてから23年。今回展示されている作品の一つ一つから、非常に新鮮な感覚を感じてしまうというのはちょっと不思議でした。50年以上前に作られた初期の作品、そして晩年の作品まで作風や作品は変化していっても、時代に限らず等しく新しい何かを感じてしまいます。ギャラリートークの会場でも参加者の中に陶芸作家さんの顔を何人も見かけました。今もなお、多くの後輩陶芸家たちに影響を与え続けているのでしょう。

 今回は展示の点数も多く、その多くの所属先が「個人蔵」というのも作家の特徴を現しているような気もしました。個人蔵のということは美術館などの収蔵品と違いなかなか公に見る機会少ないということでもありますね。

 お薦めの美術展です。資料館を囲む新緑も美しい季節。個々の作品をしっかり見ていけば、時間が経つことも忘れてしまいます。十分な時間をとって、ぜひご覧ください。
 5月31日まで、愛知県陶磁資料館。

2009/05/16

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