瀬戸だより 117 of せとものの話をしませんか〜加藤兆之助商店〜

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 瀬戸だより ~せとものについて話しませんか~

117号 「窯の音と貫入」という話

2008/08/30発行



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田沼春二作の灰釉壷。貫入が美しい作品。

 今週は久しぶりに窯に火をいれました。当店には電気窯があります。小型のものなので(瀬戸・近藤電炉さんで一番小さいものという事でしたが、そこそこの大きさがあります)、個人で窯を持ちたいという方には何か参考になるかもしれませんね。一番下にはバーナーの差し込み口があり還元焼成もできるということですが、いまだ還元をかけたことがありません。

 さて、皆さんは「窯の音」というとどんな音を連想されるでしょうか?
 薪窯ならば、攻めに入ったときの炎が勢いよく煙突など窯のあちこちから噴き出す「ゴーゴー」「ボーボー」という音。高温になった窯に投げ込まれた薪が瞬間的に空中で「バチバチ」という音とともに一気に炎に包まれていく音。‥‥というところが印象的でしょうか。
 ガス窯ならば、「ゴーッ」というバーナーからガスが噴き出し、燃える音でしょうか。
 電気窯ならば‥‥うちの窯でもそうですが「ブーーーン」っていう低い音がちょっと聞こえる程度ですか‥‥。まあ窯の種類によってさまざまな音ということですね。
 窯出しのときの音を聞いたことがありますか?これはどんな窯でも共通でしょう。陶芸を楽しんでいる、窯出しに参加したことがあるという方ならば、「チンチンチン」「キンキンキン」「ピンピン」というような高い音(音というのを文字で表現するのは難しいですね)を聴いたことがあるのではないでしょうか。
これは焼きあがった瀬戸物が冷えて、釉に貫入が入る音です。
 貫入というのは釉表面に見られる細かなひびのことです。釉薬の教科書的に言えば、素地の収縮率と釉薬の収縮率が‥‥というやつですね。それ自体が細かな模様として陶器の肌に変化やアクセントを与えたりします。
 焼き上がったまだ熱い窯のフタを開け、生まれたばかりの瀬戸物が外気に触れ急に冷えるときに貫入が入り、この「チンチン」「キンキン」「ピンピン」というような音が聞こえます。瀬戸物の産声とも言えますね。一度に製品がたくさん入るような大きな窯ならばこの貫入のはいる音もとてもにぎやかです。

同じく貫入が特徴の大堀相馬焼のホームページで貫入音が聞くことが出来ます。

大堀相馬焼協同組合公式ホームページ>>大堀相馬焼の特徴

 いったん瀬戸物が冷えてしまえば音はしなくなります。が、まれに焼成後しばらく経ってからも温度の変化によって「ピン」という音もするようです。今年お客様から、「抹茶茶碗をはじめて使おうとしたら「ピン」という音がしたので心配。使っていいものか?」という電話をいただきました。灰釉の厚めにかかった茶碗でした(貫入がいい景色になるものです)。理由を説明して安心していただきましたが、まったく知らない方だったら茶碗から音がしたらやっぱり驚かれるのでしょうね。

 さて、次号は9月です。せともの祭の直前情報などという予定です。ではまた次週。

2008/08/30

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