瀬戸だより 103 of せとものの話をしませんか〜加藤兆之助商店〜

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 瀬戸だより ~せとものについて話しませんか~

103号 「しっぴき」という話

2008/05/24発行



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うちの「しっぴき」。

 多くのご応募をいただきました100号記念のプレゼント。
当選された方で送り先の返信をいただいた方には、昨日賞品を発送いたしました。今後ともよろしくお願いします。

 せとものを作るための道具というものは、なかなかユニークなものがあります。そんな道具の中から今回は「しっぴき」のお話。

 こういう道具というのは各地方・産地によって呼び方が違うのかもしれません。「切り糸」ともいうようですが、ネットで検索してもいろいろな地方でも「しっぴき」と呼ばれているようですね。
 ロクロをひき、器の形を作り、それを最後に土から外す際に使うのがこの「しっぴき」です。陶芸をされている方にはおなじみの道具ですね。
 ようするに糸なんですけど、太さ・長さや材質などは人それぞれこだわりがあります。古くはワラを編んだものを使っていたようです。
 糸の片方の端っこには布切れだったり木片だったりを付けてありますね。これも人それぞれの好みがあるようです。自分のしっぴきはナイロンの水糸に木切れが付けてあります。これはロクロをひくときに使う水の入ったバケツに放り込んでも、ぷかぷか浮いていくれて見つけやすいから気にいっています。布派は少数派のような気がしますがいかがでしょうか。

 大きな土の塊を切ったりする(丈夫なワイヤーの両端に木片とか布とか付けたやつ)のも「しっぴき」と呼んだりしますね。土を切るということでは同じようですが、感覚的には全く違う道具に感じます。まず「しっぴき」と聞くとロクロから切り離すほうをすぐ頭に思い浮かべます。
 ロクロから器を切り離すときには、木片(布)のついた部分を左手に、糸を右手に持ち、ロクロを回転させたまま切り離したい場所で糸を放します。すると土に糸が張り付き、くるっと回ったところで左手を水平にずらせは切れている‥‥文字で書くと何かややこしいですが、実際にロクロ職人が作業しているところを見ればちょっとしたマジックのように見えますね。実に鮮やかです。

 せともの作りの現場で使われる道具はそれぞれの作り手が自らの好みなどに合わせて作るものが多いですね。先ほどもこのしっぴきの糸の材質などはそれぞれにこだわりがあると書きました。
 切った底そのものを仕上げせず、しっぴきで切ったままにしたものを「糸底・糸切」と呼びます。これはお茶道具では重要な見どころとされています‥‥だから糸の素材やその糸の編み方なども作り手としてはこだわらなければならないということですね。

 瀬戸の古い窯跡から出土する山茶碗なども糸底になっているものが多く、その切り口を比較してどのくらいの職人が働いていたかを推測できるとも聞いたことがあります。糸底は作り手の「指紋」とまではいいませんが、アイデンティティの一つといえるでしょうね。

2008/05/27

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