瀬戸だより 055 of せとものの話をしませんか〜加藤兆之助商店〜

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 瀬戸だより ~せとものについて話しませんか~

055号 「黄瀬戸の胆礬(たんぱん)」という話

2007/06/23発行



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黄瀬戸鶴首花瓶。
釉の濃淡、貫入がきれいです。

 黄瀬戸は瀬戸を代表する釉薬の一つ。そして、黄瀬戸の器といえば胆礬(たんぱん)という装飾がきれいです。

 しかし、この胆礬という漢字も難しいですね。難しいというのを通り過ぎて、「礬」の字にいたっては「まず普通に生活していたら、一生見る事がない」かもしれませんね。

 黄瀬戸という釉は文字通り黄色い釉薬です。透明でツヤもある物もあれば、ざらざらとした表面のマットの物もあります。もちろん黄色の濃さも多種あります。そこは作家さんの好みや用途などでいろいろな表現がされているということでしょう。

 この黄瀬戸釉、黄瀬戸単色で使われることはあまり多くなく、織部のようなグリーンが装飾に使われることが通常です。透明感のあるガラス状の黄瀬戸とかでは、実際の織部の釉薬と掛け分けたり、流したりして黄色と緑色の混ざり合うさまを楽しんだりしています。
 また、表面のざらざらした感じのもの(「油揚げ手」と呼ばれるようです。そういえば雰囲気がよく似ている‥‥)には、彫りで草花を描いた後に銅を乗せてグリーンの装飾をするものをよく見ます。この銅の彩りが「胆礬」と言われるものです。

 この銅という発色剤にはユニークな点があります。窯で焼成される中で生地を抜けてその裏側でも発色するのです。胆礬のある黄瀬戸の器を見たら、ぜひその裏側も見てください。生地を抜けた銅がほんのりと緑色を見せているのが見つけられると思います(すべての胆礬が裏まで抜けているという事ではありませんので、裏は黄色いままということもあります)。
 銅はまた飛びやすい性質もあり、織部を焼成した後、次の窯で別の何かを焼くと窯の壁に移っていた銅が再び飛んできて思わぬところにグリーンの(還元の場合は赤い)発色が出てきてしまう事があります。やはり銅の釉薬で真っ赤な「辰砂」にはこういった性質を利用した発色・焼成法もあるようです。

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黄瀬戸の器。この緑は銅の色です。

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裏側を見ると‥‥ほら、素地を抜けて裏にも銅の発色が。不思議でしょ!

 当店でもお客さんと話していても、この地方の焼物と言うと「織部」のイメージが強く、人気もありますが、黄瀬戸もいろいろと見てみると、新しい発見が多くやっぱりいい物ですね。

2007/06/23

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