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 瀬戸だより 〜せとものについて話しませんか〜

018号 「グランドキャニオンと青銅の基督」という話
2006/10/07発行
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映画「青銅の基督」のロケ風景。左・山田五十鈴、右・香川京子。
昭和31年?8月瀬戸・陣屋陶土採掘場

しかしすごい人ですね。当時の瀬戸の若者大集合といった感じです。
写真の撮影・提供は水野秋夫さん。ありがとうございます。© AkioMizuno


※2006/10/27 映画の感想を追加しました

 せとものを作っている瀬戸市内には、もちろんその原料となる土を掘り出す採土場・鉱山がいくつもあります。露天掘りで大規模に山を削り、土を掘り運び出している場所の風景は独特なものです。土がむき出しになって草木も生えていないその風景は、瀬戸を紹介するパンフレットなどにもよく登場するので、ご存知の方も多いかと思います。
 昔から瀬戸の人はその風景を「瀬戸のグランドキャニオン」と呼んでいます。言うまでもなく、アメリカのグランドキャニオンと比べれば、規模も全くちがうので本物を見て来た人には鼻で笑われるようものでしょうね。でも、瀬戸の人たちは誇りと愛着を持って「瀬戸のグランドキャニオン」と呼び続けて来ました。
 いつも不満に思うことはそれだけ瀬戸市を代表する風景なのに、それを見ることのできる場所というのがないということです。現在も採掘が続いている場所はもちろん、採掘が終わっていても危険な場所なので立ち入りが禁止されています。どこか多少離れた高台からでも、安全に鉱山の様子を見ることのできる展望台を作ることは出来ないのでしょうか。瀬戸のパンフレットなどを見た方から「ここを見たい」と言われても困ってしまいます。(窯神神社からなんとか見ることはできますが、遠くて木が邪魔です。)

せと・まるっとミュージアム/瀬戸観光フォトギャラリー
google mapで見る瀬戸グランドキャニオン(上空から広大さがわかると思います)

 さて、その「瀬戸のグランドキャニオン」ですが、昭和30年頃大規模な映画のロケが行なわれています。それが1955年公開の松竹映画「青銅の基督」です。「青銅の基督」のロケはだいたい私の父の世代(現在70歳台)の瀬戸の人たちには強烈な思い出として残っているようです。うちの父も映画の話や瀬戸の採土場の話になると、かならずこの「青銅の基督」ロケの話が出て来ました。当時を代表する俳優・女優が瀬戸を訪れたこと、毎日ロケの見学で「グランドキャニオン」が人であふれたことなど断片的に父やその世代の方たちからいつも聞いていました。
 調べたところ、監督は渋谷実。岡田英次・香川京子・山田五十鈴・信欣三など当時人気のスターたちが出演しているようです。まだ、映画が娯楽の中心だった時代です。映画の最後、クライマックスのキリシタン処刑シーンが瀬戸でのロケだったようです。
 その当時の写真が上にある2枚です。噂には聞いていましたがすごい人ですね。いかに瀬戸中がお祭り騒ぎになったか想像つきますね。万博みたいな混み方です。

 いつもこのメールマガジンを読んでいただいているTさんからも情報をいただきました。
役者やスタッフが現在の宮前・赤玉パチンコの場所にあった旅館に泊まっていたこと(当時の宮前・朝日町は映画館があったりと今よりもずっと賑やかだったと聞いていますので、ここもパニックだったんじゃないでしょうか)。ロケ地の陣屋の鉱山まで役者やスタッフを瀬戸観光のバスが送り迎えしていて、その運転をTさんの親父さんがしていたとか。ものすごくマニアックな情報ですね。ありがとうございます。
 そしてもう一つ重要な情報をいただきました。ケーブルテレビ局とCSデジタル放送SKYPerfecTV!のチャンネル・「衛星劇場」で10月15日と26日に「青銅の基督」が放送になるそうです。「衛星劇場」は有料チャンネルです。視聴契約をされている方、ぜひご覧ください。

フォトグループアンダンテ会員の水野秋夫さんに当時の貴重な写真をご提供いただきました。感謝いたします。

■キネマ旬報DB/ Walkerplus.com〜青銅の基督〜
「衛星劇場」

2006/10/07


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※メールマガジン配送時の文章に一部加筆しました。2006/10/11

※衛星劇場で放送された「青銅の基督」を見ました。
内容は江戸時代の隠れキリシタンの娘を愛した鋳物師の若者が彼女に対する思いを込めて青銅像を作る。その心をこめた青銅像は踏み絵としてキリシタンの弾圧に使われてしまい、愛する人や多くの信者を処刑場へと送ることになる。鋳物師自身もキリスト教徒の疑いをかけられ殺される。物語は宣教師の裏切りなど、正直気分が暗くなる内容です。昔のイタリア映画とかにあるような、不条理ですくわれないあの感じですね。
山田五十鈴や香川京子の美しさが目を引きます。問題の瀬戸ロケの部分は最後10分ほどの処刑場のシーン。広大な鉱山の風景を利用した迫力あるシーンです。やはりかなり大掛かりなロケだったという事がわかりました。 2006/10/27

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